平成30年版 防災白書｜第1部　第1章　第1節　1－8　産業界との連携

1－8　産業界との連携

社会全体の災害リスクマネジメント力を向上させるため、民間事業者においても大規模な自然災害に対する事前の備えを充実していく必要性がある。このための事業者の意見交換・交流の場として、平成30年3月23日に経済界の13団体による「防災経済コンソーシアム」が設立された（図表1-8-1）。事業者が「リスクコントロール」と「リスクファイナンス」による効果的な災害リスクマネジメントを目指すこと等を支援する。

この「防災経済コンソーシアム」の設立と併せて、事業者の災害への事前の備えに向けた共通の理念として3月23日に「防災経済行動原則」（図表1-8-2）が同コンソーシアムにより策定された。

今後、当該原則の理念を有志の業界団体が中心となって、各事業者への普及・啓発を目指すこととしており、こうした理念の普及を通じて多様な主体が事業者の災害リスクマネジメント実践を面的かつ継続的に働きかけることで、社会全体として防災力向上を図ることが期待される。内閣府は、こうした産業界の取組を官民一体で活動する新たな枠組として支援していくこととしている。