3 津波災害対策
3-1 津波に関する調査研究
(1)海底地震総合観測システム等の運用
再掲 ( 第2章2-1(3) )
独立行政法人海洋研究開発機構においては,釧路・十勝沖・室戸岬沖に設置した海底地震総合観測システム並びに相模湾初島沖に設置した深海底総合観測ステーションの運用及び観測研究を行う。
(2)深海地球ドリリング計画推進
再掲 ( 第2章2-1(7) )
独立行政法人海洋研究開発機構においては,国際科学プロジェクトである統合国際深海掘削計画を推進し,東南海・南海地震の震源域である熊野灘における地震発生メカニズムの解明等を目指して,地球深部探査船「ちきゅう」による「南海トラフ地震発生帯掘削計画」を引き続き実施する。また,東北地方太平洋沖地震の震源域において,巨大津波を引き起こしたと考えられるプレート境界面を掘削し,その発生メカニズムの解明に取り組む。
(3)日本海溝海底地震津波観測網の整備
再掲 ( 第2章2-1(2) )
文部科学省においては,東北地方太平洋沖地震の震源域に隣接する領域である房総沖及び三陸沖北部において,地震・津波の発生メカニズムの解明や,地震・津波に関する正確かつ迅速な情報の提供等を目的として,広域かつ稠密に整備できるケーブル式観測網(地震計・水圧計)を整備する。
(4)地震・津波観測監視システム
再掲 ( 第2章2-1(3) )
文部科学省においては,東南海・南海地震の想定震源域において,地震・津波の発生メカニズムの解明や,地震・津波に関する正確かつ迅速な情報の提供等を目的として,狙いを定めた稠密な観測が可能な海底ネットワークシステムを整備・運用する。
(5)海溝型地震評価の研究
再掲 ( 第2章2-1(10) )
独立行政法人産業技術総合研究所においては,東海・東南海・南海地震の短期的な予測を目標とした地下水・地殻変動の観測施設の整備と観測データの解析及び地形・地質学的手法に基づいた過去の連動型地震・巨大津波の解明と津波規模予測を行う。
(6)津波に関する調査研究
気象庁においては,気象研究所を中心に,津波予測精度の向上のため,地震津波の発生・伝播メカニズムの研究や,沖合津波観測データ等を用いた即時的津波予測手法の開発,沖合で発生した地震の規模の即時的推定手法の開発に関する研究等を行う。