(1)国連や国際会議の開催を通じた防災協力の推進


(1)国連や国際会議の開催を通じた防災協力の推進

<1> 第3回防災グローバル・プラットフォーム会合

東日本大震災から約2か月後の平成23年5月10日から13日まで,「第3回防災グローバル・プラットフォーム会合」が,スイス・ジュネーブで開催された。

本会合は,平成17年に「第2回国連防災世界会議」(開催地:神戸市)で採択された国際社会の防災活動指針である「兵庫行動枠組2005‐2015」の進捗状況を点検・評価し,今後の推進方策を検討するために,2年に一回開催される国連主催の国際会議である。

我が国からは,内閣府副大臣が政府代表として出席し,開会式典で演説のうえ,東日本大震災に際しての各国からの支援への感謝,被災地の復興に向けた決意とともに,さらなる国際防災協力の推進を表明した。また,平成27年にも予定されている「第3回国連防災世界会議」を日本に招致する用意があること,大規模災害の経験を共有するための国際会議を平成24年に開催する予定であることを発言した。

本会合の最終日に示された議長総括では,「国連防災世界会議」を我が国へ招致する方針にも言及された。また,「国連総会」決議においても,同会議に関する我が国の招致方針が歓迎された。

<2> 内閣総理大臣による第66回国連総会における一般討論演説

平成23年9月23日の「国連総会」における内閣総理大臣の一般討論演説では,東日本大震災を受けても日本人の気高き精神が示されたことへの誇り,再生への決意を述べると同時に,世界中から支援の手が差し伸べられたという世界との絆に対し,感謝の意が表明された。

また,防災分野における国際協力の拡大として,平成24年に震災の被災地である東北で国際会議を開催すること,その成果を踏まえ,第3回国連防災世界会議を日本に招致し,災害に強い社会の構築を目指して,国際社会で主導的な役割を果たしていく旨を表明した。

<3> 世界防災閣僚会議 in 東北

「第3回防災グローバル・プラットフォーム会合」及び「国連総会」における内閣総理大臣演説で言及された国際会議が,平成24年7月に岩手県,宮城県及び福島県の被災地3県において開催される予定である。本会議には,各国の閣僚級,国際・地域機関,国際NGO等総勢300人程度の参加を予定している。

本会議は,東日本大震災を始め,近年世界で生じた大規模自然災害についての経験と教訓を国際社会と共有し,事前の備え,緊急対応,気候変動や都市化を始めとする新たな災害リスクへの対応等,様々な側面から防災に関する議論を行い,強靭な社会の構築に向け,各国の開発計画及び国際協力における防災の主流化に貢献していくことを目指している。また,被災地を実際に訪問することで,多くの関係者が復興に向けて続けている努力を国際社会に認識してもらう良い機会とするものである。

<4> アジア防災閣僚級会議

平成24年10月には,「兵庫行動枠組2005-2015」についてアジア各国での実施状況や推進方策を議論するとともに,アジアにおける災害被害の軽減のための取組の成果と課題を総括する「アジア防災閣僚級会議」が,インドネシアで開催される予定である。

本会議は,アジア各国の防災担当の閣僚級を始めとした出席者に対し,我が国の防災対策の見直し等について情報発信する機会とする。


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