はしがき



はしがき

内閣府特命担当大臣(防災) 泉 信也の写真
内閣府特命担当大臣(防災)
泉 信也

昨年は,能登半島地震,新潟県中越沖地震,台風第4号等の災害が発生し,本年6月には,岩手・宮城内陸地震が発生しました。政府においては,被災された方々が一日も早く生活を再建できるよう,全力を挙げて取り組んでおります。さらに,本年4月には,自然災害の「犠牲者ゼロ」を目指すための総合プランを策定したところです。

本白書は,6月10日に閣議において決定され,国会に報告いたしましたが,防災対策の実効性をさらに高めるためには,国民の方々の災害に対する高い関心を実際の行動に結びつけることが重要です。その実現に向けて,本年の防災白書では,各家庭での備えや地域での助け合いなど自助,共助の取組みのより一層の推進,昨年発生した中越沖地震での教訓を踏まえた企業防災の一層の促進や安全・安心のための情報提供,気候変動への対応を踏まえた総合的な防災対策について述べております。

また,本白書では,平成19年に発生した災害の状況等を報告するとともに,最近の災害対策の取組みとして,被災者生活再建支援法の改正,首都直下地震で想定される避難者・帰宅困難者対策,中部圏・近畿圏における地震対策,首都地域における大規模水害対策,火山防災体制の強化,緊急地震速報の本格導入等を紹介しております。

さらに,海外においても,昨年秋のバングラデシュのサイクロンをはじめ,本年5月のミャンマーのサイクロンや中国四川省における大地震による被害等,アジアを中心に大規模な災害が多発しております。本白書では,我が国の知識や技術を最大限活用し,世界の防災活動の推進に積極的に貢献していくことについても紹介しています。

いつどこでも起こりうる災害に対して備えるためには,行政による「公助」とともに,「自助」「共助」の役割が極めて重要です。このため,各省庁や地方公共団体と連携しつつ,引き続き防災対策の強化に向けた取組みを推進してまいりますが,国民,地域,企業や業界団体,NPO等の方々も,本白書を通じ,災害を自分のこととしてとらえていただき,自助,共助の取組みを実践していただくようお願いいたします。

平成20年6月

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

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