防災のサイクルは,災害発生前の建築物の耐震化,ダム等防災施策の建設等の「予防・減災」(Prevention/Mitigation),防災訓練の実施,ハザードマップの住民への提供等の「事前準備」(Preparedness),災害直後の救急・救援等の「災害応急対応」(Response)及び「復旧・復興」(Rehabilitation/Reconstruction)の4つのサイクルから構成される。
災害後の応急的な対応のみにとどまらず,これらの防災の各サイクルにおいて適切な対処を行うことが重要である。特に,前述したとおり,被害が出ないように事前に備える「減災」が重要である。
また,防災は中央政府,地方政府,コミュニティ,NGO,学会,学校,企業等の関係機関が個別に対応を行うのではなく,関係機関が連携して対応を行うことが必要である。
このように防災サイクルのあらゆる局面において,関係機関が連携して「総合的な防災政策」を推進していくことが重要である。