1−5 「災害予防」の必要性



1−5 「災害予防」の必要性

 災害による被害は,「地震等の自然現象による外力」(ハザード)と「社会の災害に対する弱さ」(脆弱性)との関係で,以下のように表現できる。

 被害=ハザード×脆弱性

 即ち,自然現象である「ハザード」は人間の力でコントロールすることはできないが,例えば,地震という「ハザード」に対しては,住宅の耐震化等を行うことにより,社会の「脆弱性」を減少させることが可能であり,その結果,被害は減少する。
 多くの途上国においては,社会の脆弱性を減少させる本格的な被害軽減に対する投資が貧困のために進まず,災害後の応急対応を繰り返している例が見られる。
 その結果,復旧・復興に多額の予算を費やすことになり,このことが貧困を更に助長している。
 この悪循環を断ち切るためには,災害前に社会の脆弱性を減少させ,被害を減少させる「減災」を重視する「災害予防」を確立する必要がある。

自然災害における「ハザード」と「社会の脆弱性」の関係

 


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