そのようなプロジェクトの一つとして、津波情報(TsuInfo Alert)というニュースレターの発行がある。これは、津波やその研究に関する情報を、地域の危機管理担当者、役人、その他の津波防災関係者に提供するためのものである(Manson, C., Walking, L.)。このニュースレターは、毎月、津波危険性のあるコミュニティに送られて、津波に関する情報センターの役割を果 たしている。このニュースレターは数ページのもので、津波関連事業の最近の動向、過去の地震や津波に関する記事、よく出てくる質問とその回答、新しい津波関係資料の一覧表、開催予定の会議やイベントのリスト、ニュースのまとめ、インターネットの活用、図書館のビデオ予約用紙、州や連邦の連絡先など、津波に関する色々な情報が掲載されている。このニュースレターは、ワシントン州の天然資源局地質部(Washington State Department of Natural Resources, Division of Geology)が発行と管理を行っているもので、米国津波予防プログラム(NTHMP)に加わっている全部の州が、資金を提供して、地域コミュニティに配布している。1994年の時点では、このように有用な資料を活発にコミュニティに提供するリソースセンターは存在していなかった。2000年の今日、各地のコミュニティは、津波防災のための科学的基盤となる有用な資料や情報を継続的に得られるようになった。