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EPCF
※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。
サンフランシスコ湾地域のHAZUS地震被害測定における官民パートナーシップについて
 

プロジェクトの開発、目的、ビジョン、使命、戦略的目標および成果
 
連邦緊急事態管理庁(FEMA)は、HAZUSシステムの地域での実験、および産業界、公益事業体および地方自治体レベルでのHAZUSの使用をサポートするために1998年にスタートさせたサンフランシスコ支局への資金提供を2000年の今日まで継続している。さらに1998年には、HAZUSトレーニングの基本カリキュラムを補強するために、「地理情報システム技術者を対象にした上級者向けのHAZUSトレーニング(Advanced HAZUS Training for Geographic Information Systems Professionals)」コースの開発にも投資している。この無料のトレーニング・コースは、すでにプロジェクト対象区域内で5回開かれている。このトレーニング・サービスが、無料のHAZUSソフトウェアとデータベースの普及と伴なって、HAZUSユーザグループ設立の布石となった。

 本プロジェクトの目的は、HAZUSシステム上で実際に起こり得る様々な地震シナリオを実行して地震による被害を予測し、そこから得たデータを基に準備を計画し、被害を軽減すること、これによって将来サンフランシスコ湾岸地域に地震が発生した場合の人命救助と、資産損失の軽減を図ることにある。

 本プロジェクトおよびHAZUSユーザグループのビジョンは、11の州がさらに結束を固めることで、耐震地域社会を築き上げることである。
本プロジェクトの使命は:
サンフランシスコ湾岸地域内で連邦緊急事態管理庁(FEMA)のHAZUSソフトウェアを実行する。
国立研究所、大学、企業、公益事業体および非営利団体による共同体、および連邦政府、州政府および地方自治体による共同体を組織する。
HAZUSシステムの試作プロジェクトから得たデータを使って地震モジュール、および現在開発中の洪水モジュールと強風モジュールを実行するために必要な手順を理解する。
HAZUSユーザグループを組織し、HAZUSシステムのシナリオを使って得たデータと反応の状態を分析した結果を共有する。
プロジェクトの成功を全国で共有する。
以上の5項目である(図 6)。

本プロジェクトの戦略的目標は、現在も以下に示す5つである:

1)HAZUSシステムの地震被害評価方法を指導するソフトウェアを使って、地理情報システム(GIS)技術者、地震研究者およびリスク管理担当者を教育する。
2)活動的なHAZUSユーザグループを設立する。
3)サンフランシスコ湾岸地域の総合的な地震被害測定を作成する。
4)HAZUSユーザ全員がアクセスできるデータベースの目録とデータの正確度を改善する。
5)地域地震発生直後に協力者全員をHAZUSシステムの地震被害評価データおよび行動データにリンクするための危機管理プロトコルを開発し、実践する。

 この特有の地域共同体が成立した結果、将来の大地震の発生前、最中、後の危機管理の観点から見た「耐震地域社会」を築き上げるための基盤となる地理情報システムおよび地震被害測定ソフトウェアが誕生した。

 

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