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EPCF
※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。

FEMAの地震対策
米国の地震災害危険を軽減するためのNEHRPの実施

 

 軽減の次の要素は国の建築基準のモデルである。国のモデル基準は大きく変わりつつある。現在この国には三つのモデル基準がある。三つのモデル基準のうちの二つの耐震規定は1991年以来のNEHRP規定(BOCA,SBC)に準拠したものである。三つ目(UBC)は長年耐震規定を持ってきたが、NEHRP規定が新しくなるにつれ次第にそれと合体してきている。これらの三つのモデル基準の機関は最近2000年までにひとつの国際建築基準を開発することに同意した。国際建築基準(The International Building Code, IBC)は現存する三つのモデル基準に取って代わる唯一のモデル基準となろう。相互合意に基づき、IBCの耐震規定は1997年のNEHRP規定を基盤に他の、関心をもつ団体の承認を受けた変更を加えたものになる。これらの変更はFEMAが主催する基準源開発委員会(Code Resource Development Committee CRDC)のよって行われており、ICCの開発過程の各ステップで提出されてきた。

 IBCの提案はすでに二つの投票を通過し、1999年3月の最終公開フォーラム、1999年9月のメンバーによる最終投票が予定され、2000年春には発行されるだろう。IBCと同じ手順を踏んでいるのに国際住居基準(International Residential Code, IRC)がある。IRCは現存する二つの家族居住基準(Family Dwelling Code)の一つであり、その耐震規定が同じく1997年のNEHRP規定に基づいたものであるCABOに置き換わる。

 一旦この基準が発効し、使用されれば問題が確認される。これらの問題は地震のときに、あるいは通常現場の工事の場で見出されるだろう。しかしこれらの問題が確認されたら、これら問題を扱い、技術のよりどころ、最終的には基準を改変する機構を持たねばならない。これら問題に焦点を当てた研究は我々の技術資料を常に最先端のものにしておくための調査と特別な問題の解決のために考えられる。現在の問題に焦点を当てた研究 はノースリッジ地震の際に構造的欠陥が見られた、スチールモーメント枠建造物の研究を含み、8百万ドルの議会承認資金を使った完全な研究・開発でこの種の重要な建築物のための建築基準を書き換える。

 実績ベースの設計 −建物設計の次の段階であり、建物があるる地震の際に示すであろうレベルを実際に我々に決めさせるものである。この過程のはじめにあたって我々は地震エンジニアリング調査研究所(Earthquake Engineering Research Institute, EERI)とこの業務を遂行するための行動計画を作成する契約を結んだ。前述のスチールモーメント枠建造物プロジェクトでは、ゴールは次の目的のための信頼性のある、実際的、費用効果の高い設計ガイドラインを開発することであった。 

● 危険なスチールモーメント枠建造物の特定と点検
● 損傷した建物の修理と強化
● 新しい建造物の設計
● 現存する、損傷を受けていない建造物の強化

これには以下のものが要求される。

● ノースリッジ損傷の原因の特定
● NDEと地震前後の評価点検法の開発
● 適切な建造物成果を保証する設計手続きの開発
● 新、旧建造物に対する耐震設計基準の開発
● 社会的、経済的、政治的費用の評価

 

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