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EPCF
※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。

FEMAの地震対策
米国の地震災害危険を軽減するためのNEHRPの実施

 
連邦緊急事態管理庁
上席地質学者
マイケル・マホニー(Michael Mahoney)
 
 

 連邦緊急事態管理局(FEMA)は米国地震危険軽減プログラム(National Earthquake Hazards Reduction Program(NEHRP))を構成する4つの局のひとつである。 FEMAはその主導的局であるばかりでなく、地震災害軽減活動を実施する責任がある。

 FEMAの地震プログラムのゴールは以下のものである。

● 地震による災害の危険を軽減する。
● 新しい建築に対し基準が適用できるような地震ガイダンスの支援
● 現存する建物の強化に対する参考資料の配布
● 立案の目的に対する道具の支給

 これらの活動はすべて「軽減」という、自然災害によってもたらされる危険や結果的な災害を減少させようとする活動を表す用語で示される。 一般的に軽減は以下のような要素からなる。

● 災害の同定
● 危険評価
● 現存建造物に対する設計ガイダンス
● 新築建造物に対する設計ガイダンス
● 建築基準活動
● 問題に焦点を当てた研究
● 訓練と情報の普及
● 実施

 これら要素の第一である災害の同定 は第一義的に米国地質調査所(United States Geological Survey, USGS)と国立科学基金(National Science Foundation, NSF)の所管である。全国の地震危険地図を調査し開発するのはUSGSである。これらの地図はUSGSで発行され、同時にインターネット(http://geohazards.cr.usgs.gov)でも閲覧できる。 FEMAはこの地図を基礎に、地震対策地図の開発に資金を出す。

 これらの地図はUSGSの危険地図に基づいたものではあるが、設計界でもっと使いやすくするため変形してある。これら地図はFEMAによって発行され、我々のいくつかの技術文献の中にも使用されている。

 この分野における我々の次の段階は危険・設計地図をCD−ROMの形で発行することである。この製品により使用者は地図上で緯度・経度或いは郵便番号によって地点を特定できる。このCD−ROMによるデータはGISによっても利用できる。

 危険情報を利用するにあたっては、このデータの意味を理解することが重要である。例えばカリフォルニアは最も地震の頻度の多い場所であり、従って最も高い危険度を持つ。しかし米国本土を襲った四つの大地震のうち三つはミズリーであり、カリフォルニアではない。

 

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