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III.今後に向けて 地震計ネットワークシステムの今後の展望を考える上で、即時震害推計システムの発展性が一つのポイントとなるだろう。この場合、「システム個別の高度化」と「周辺システムとの統合化」とに分けて考えることができる。(1)システム個別の高度化 現在、即時震害推計システムは、地盤の液状化と橋梁被害のみを対象としているが、今後は、堤防などの治水施設やその他の土木施設等、技術的な可能性が許す限り、その対象範囲を拡大して、構造物点検の効率化を推進すべきだと考えている。その一方で、予測精度の向上も重要な課題である。このためには、事例の蓄積とシステムヘのフイードバヅクが必要であり、試行錯誤的な面のある運用を今後どのように継続していくかがポイントとなる。(2)周辺システムとの統合化 地震発生直後だけではなく、地震発生前から災害復旧時までの活用を目指して、即時震害推計システムを災害復旧システム、他の災害関係の地理情報システム(GIS)あるいはリモートセンシング技術などと統合化していくことも重要な課題である。行政としては、技術的な検討を踏まえつつ、実用化に向けたプロトタイプシステムの試行やシステムを有効かつ効果的に運用できる体制について検討していく必要がある。
以上のような展望と関係する「地震情報システム」については、天然資源の開発利用に関する日米会議(UJNR)、耐風・耐震構造専門部会において、作業部会が設置されたところであり、このような場を通じて技術的な交流が深められるとともに、得られた成果が日米ハイレベルフォーラムでの取り組みに反映されていくことが必要と考えている。
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