1つは、1990年1月5日にブッシュ大統領が出した大統領令12699(Executive Order 12699)で、これによって、連邦機関が建設したり、買収したり、リースしたりするすべての新築の建物については、地震に対する適切な設計と建築基準を満たすことが義務付けられた。建物に対する連邦政府の利害は、各機関が直接利用している建物以外にもあるため、連邦「支援」の建物、つまり連邦政府の資金、融資、資金保証などにより他者が買収したり建設した建物や、連邦政府が管理する建物についても、適切な設計や建設基準を利用することが義務付けられた。また、より強い耐震性を必要とする計画を保有する各機関に対して、それを実施することを認めている。
もう1つは、1994年12月1日にクリントン大統領が出した大統領令12941(Executive Order 12941)で、これは連邦機関が所有し、リースしている既存の建物の地震安全の査定や、これらの建物の補強について、最低建築基準の適用を定めた。大統領令はまた各機関に対し、自らが所有し、リースした建物の在庫を準備し、1998年12月1日までにこれらの建物の受け入れがたい震災危険を軽減するためのコストを見積もるため、この在庫を利用するよう義務付けた。FEMAは、連邦政府が所有しリースする建物について、地震に対する安全性の適切な水準を達成する手法に関する議会向けの包括的な報告書を準備している。