東日本大震災(平成23年3月)
ペットボトルで即席湯たんぽ ~中学生がお年寄りに配る~
気仙沼市 60代 男性 造船所相談役
インタビュー日:2012年9月24日
地震発生時は造船所の事務所にいました。海の近くですから過去の経験もたくさんあります。避難警報が出る前に従業員への避難指示を出しました。家族が心配だと自宅に戻る人もいましたが、幹部は残り、船をどうするかの打合せをして、とりあえずもやいからロープを外すことにしました。
幸い、会社の裏が山なのですぐに逃げられると思っていました。しかし、引き潮がすごく、これは今までの倍の津波が来ると直感して、作業は中断して山に避難することにしました。
裏山で一晩過ごして、翌日は集団で沢を4つ越えて、避難所となっている中学校へと向かうことにしました。そこは、翌日が卒業式だったため、多くの学生が残っていたのと、近くの老人ホームから避難してきた人たちであふれていました。
中学生たちが、まきをかき集めてきて火をたき、それを利用してペットボトルを使った即席湯たんぽを作り、お年寄りたちに配りました。『三人寄れば文殊の知恵』といいますが、たくさんの人がいれば、いろいろなアイデアが浮かぶものです。
thh25047