東日本大震災(平成23年3月)
“寒いのにどうして中に入れてくれない” ~クレームに耐え館内の安全確認~
気仙沼市 30代 女性 市民会館職員
インタビュー日:2012年9月23日
勤務先の市民会館でいつものように事務を行っていました。あの日は保育士の会議、高齢者の展示販売などのイベントが行われていて、200人ほどの人がホールにいました。また、その日は、海沿いの南町で200人ぐらいの集会とデモ行進が行われることになっていましたので、近くには数多くの警察官が見回りに出ていました。
地震直後のごった返す市民会館に、見回りの警察官の方々がいらして、避難誘導を手伝ってくれました。揺れが収まり事務所に戻り、避難所開設のため、非常時の毛布出しの準備をしました。防災無線は聞こえなかったので、ワンセグで状況確認をしました。
その後、市民会館入口付近では、地震直後から市民会館に集まり始めた避難者が「寒いのになぜ中に入れてくれない」「軒下でもいいから入れてくれ」と、ちょっとした騒動になりかけました。なぜ、市民会館に入れなかったかというと、大ホールの石こうボードが少し落下していたので、まずは館内の安全確認を優先させたのです。
外はみぞれが舞い始めていました。お年寄りもこども連れもいましたので、身の切られるような判断でした。しかし、すべての安全確認を済ませないと、二次災害を招きます。確認が終了した午後4時くらいに避難所として開放しました。
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