「モルタル落ち、訓練時と避難路変更」

平成12年(2000年)鳥取県西部地震(平成12年10月)

モルタル落ち、訓練時と避難路変更
~先生がその場で適切に判断、6年生も誘導~

(鳥取県 日野町 60代 男性学校関係者)

掃除の時間、立っておれないほどの揺れがきたので、校長として校内放送で避難を呼びかけるよう指示を出したところ、「電気が来ていないので、放送ができません」という返事。

「これは大変だ」ってことで、各階それぞれの掃除場所に教員が付いていますので、1階のもんが2階、2階のもんが3階へと、大きな声で「校庭に避難せよ」と伝えました。

ふだん、避難経路は体育館の出口から出て校庭に集まるという訓練をしとったわけですが、体育館の出口の上にあるモルタルの壁が落ち、体育館の周りに突き刺さっている状況を見て、体育館にいた職員が「だめだ、本館に帰れ」と言って、職員玄関から校庭に出る形にしたわけです。

また、中庭にいる児童も訓練どおりに体育館に向かってきたのですが、そこにいた6年生が「ここは危険だからそのまま校庭に行け」と下級生に指示を出してくれたそうです。

ふだんは授業中を想定した訓練が多いのですが、いつ起こるか分からないということで、時々は放課後とか休憩時間という形で訓練をしていたことが生かされたというか、状況に応じてとっさに判断した教員や誘導してくれた6年生のおかげで子どもに事故が無く、本当にありがたいなと思いました。

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