特集3 第3回国連防災世界会議開催まであと半年

2015年3月に仙台市で開催される第3回国連防災世界会議まで、いよいよあと半年となり、会議開催に向けた準備がいよいよ本格化してきました。本稿では、最近の準備状況について報告します。

本年4月から9月にかけて、中央アジア、アフリカ、米州、大洋州、ヨーロッパ、アラブの各地域において、兵庫行動枠組(HFA)の取組を総括し、HFAの後継枠組(ポストHFA)に向けた議論を行う、地域プラットフォームが開催されました。

6月にバンコクで開催されたアジア防災閣僚級会議では、日本政府代表団は、来年の仙台会議の開催を強くアピールするとともに、各国代表団に対し、首脳級・閣僚級など仙台会議にできる限りハイレベルの参加を要請しました。

また、7月には、ニューヨークで国連経済社会理事会において、「開発における防災の主流化」をテーマに日本政府主催のシンポジウムを開催するとともにパネル展示を行い、東北地方の被災地の復興の状況を世界に向けて発信しました。

同月には、国連全加盟国と国際機関等が参加する、第1回政府間準備会合がジュネーブで開催され、日本政府からは、ポストHFAへの提言を行ったほか、ホスト国として、仙台会議の準備状況について説明しました。また、全世界に向けて、東北の復興の現状を見て頂くとともに、東北の豊かな自然・文化にも触れて頂きたい、とのメッセージを発信しました。

ポストHFAについては、各地域プラットフォームや第1回政府間準備会合での議論を踏まえ、今後、より精緻な素案がビューロー(幹事国会合)の共同議長より提出される予定であり、11月に開催される第2回政府間準備会合に向けて、今後議論が山場を迎えることとなります。

政府としては、ポストHFAが全世界の防災実務者にとって有効活用されるものとするため、現行HFAの用語・概念を継続しつつ、新たな課題や防災を取り巻く状況の変化に対応する項目を追加・補強するという考え方について、各国政府に対して丁寧に説明して行く予定です。

パブリックフォーラムについては、これまでに多数の応募がありました。パブリックフォーラムは、市民の方々が防災に関する知見・教訓や問題意識を共有したり、交流したりする貴重な機会です。今後、仙台開催実行委員会を中心に、各事業の選定が行われる予定です。

さらに、前回兵庫会議(2005年)、前々回横浜会議(1994年)に続き、今回も国連防災世界会議開催記念切手の発行が決定されました。幾多の災害から日本が得た教訓、防災技術・ノウハウ等の発信、東日本大震災からの復興の発信及び被災地の振興等をコンセプトとしたイメージで、会議開催に合わせて全国で発売される予定です。

会議運営についての準備も進んでいます。内閣府では、会議運営計画、車両計画など、本体会議の運営のための計画策定に向け準備を進めています。今後は、会議運営業者などの選定が行われ、仙台における準備作業が本格化する予定です。

あと半年間、やるべきことは山積していますが、会議の成功に向けて、国際連合、仙台市・東北4県・地元経済界、その他関係機関との緊密な協力の下、全府省庁一体となって、引き続き準備を進めていきます。

第1回政府間準備会合(於:ジュネーブ)全体会議の会場風景

日本政府代表団はこのピンバッジを胸につけ、国際会議等で第3回国連防災世界会議を国際社会に対してアピールしています。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.