次頁 第７章 国際防災協力
１ 多国間協力
（１）国際防災協力に係る調査検討及び会議出席
内閣府においては，国際防災戦略（UN/ISDR）事務局を通じた多国間協力の推進，アジア防災センターを通じたアジアにおける地域防災協力の推進，中国，韓国との政府間防災協力を図るとともに，各種国際会議の場での我が国の知見の発表等により国際防災協力を推進する。
（平成２１年度決算額１５８百万円）
（２）消防の国際協力及び国際貢献の推進
消防庁においては，我が国が蓄積する知見を効果的に活用した内容の国際セミナーをアジア諸国の消防防災分野に携わる人材を対象にアジア諸国で開催し，アジア諸外国の消防防災能力の向上を図った。
（平成２１年度決算額４百万円）
（３）国際消防救助隊の海外派遣体制の推進
消防庁においては，国際消防救助隊の一層の強化を図るため，迅速な派遣体制の整備や隊員の教育訓練等の一層の充実を図った。
（平成２１年度決算額６百万円）
（４）消防に係る国際協力の推進
消防庁においては，日韓及び日中における消防行政の現状と課題について，情報交換，改善策の検討等を行い，日韓及び日中消防の連携・協力，消防制度の発展，地方レベルでの消防交流等を推進した。
（平成２１年度決算額２百万円）
（５）国連・国際機関への拠出
外務省においては，国連防災世界会議の成果である「兵庫行動枠組２００５−２０１５」を推進するため，その中核となる国連国際防災戦略（UN/ISDR）への拠出を行った。また，リアルタイムに世界の災害情報を提供するリリーフウェブの運営等の国連人道問題調整部（OCHA）の活動を支援した。
（平成２１年度決算額５５０百万円）
（６）アジア防災科学技術情報基盤の形成
文部科学省，独立行政法人防災科学技術研究所等においては，アジア各国の地域特性に適した有効な防災のノウハウ活用を促進するため，アジア諸国の諸機関との連携のもと，優れた現場への適用戦略を持つ防災科学技術を調査・抽出・体系化し，アジア防災科学技術情報基盤のウェブ上への形成を行った。
（平成２１年度決算額２０百万円の内数）
（７）衛星を利用した防災に関する国際協力の推進
文部科学省においては，アジア太平洋地域において災害関連情報を共有することを目的として我が国が主導する「センチネル・アジア」プロジェクトの推進，及び参加宇宙機関が最善の努力で大規模災害被災地の衛星画像を無償提供する国際協力枠組みである国際災害チャータとの連携により，海外の災害状況把握に貢献した。センチネルアジアにおいては，陸域観測技術衛星「だいち」は平成２３年５月１２日に運用を終了したものの，超高速インターネット衛星「きずな」を用いてアジア太平洋地域のブロードバンド環境の整っていない地域に対してデータ配信を行い情報共有を推進する。
（「センチネル・アジア」に６４件，国際災害チャータに１０３件データを提供（平成１８年度〜平成２２年３月末））
（平成２１年度決算額１４３，４１４百万円の内数）
（８）地球地図整備
国土交通省国土地理院においては，地球環境の現状を正確に表す地球全陸域の地理空間情報を整備する「地球地図プロジェクト」を地球地図国際運営委員会の事務局として推進し，平成２１年度は地球地図ワークショップを開催するとともに地球地図第２版の整備を進めた。また，整備されたデータを防災分野で役立てるための方策を検討するための同委員会内のワーキンググループの活動を主導した。
（平成２１年度決算額４９百万円の内数）