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第4章 世界の自然災害と国際防災協力 1 世界の自然災害の状況 1−1 世界における最近の自然災害



第4章 世界の自然災害と国際防災協力

1 世界の自然災害の状況

1−1 世界における最近の自然災害

2009年度に世界で発生した主な自然災害は表4−1−1のとおりであり,そのうち被害の大きなものは次のとおりである。

表4−1−1 2009年度に起こった主な自然災害 表4−1−1 2009年度に起こった主な自然災害の表
(1)イタリア・中部地震(2009年4月)

2009年4月6日現地時間午前3時32分(日本時間4月6日午前10時32分),イタリア中部アルブッツォ州ラクイラ県(ローマの北東85km)でマグニチュード6.3(気象庁発表)の地震が発生した。死者行方不明者は約300人,被災者は約70,000人に及んだ。

日本政府はイタリアに対し,日本の耐震技術を活用した施設建設などへの資金協力や文化財修復分野での協力として専門家の派遣を表明した。

(2)台湾・台風第8号(2009年8月;モーラコット)

2009年8月8日台風第8号(アジア名モーラコット)が台湾に上陸し,台湾全土,特に台南県,高雄県,屏東県に甚大な被害をもたらした。大雨と,地すべり,洪水,土石流の発生により,死者610人,行方不明者76人に達し,24,950人が避難した。家屋,学校施設,水道,電気,通信,道路,農地等,被害額は34億米ドル以上と推計される。

日本政府はこの被害を受け,約4,000万円相当の緊急援助物資(スリーピングマット,プラスチックシート,ポリタンク,簡易水槽,浄水器,発電機等)及び計6,000万円の緊急無償資金協力を供与した。また医師,看護師を含む国際緊急援助隊・専門家チームを派遣した。

(3)インドネシア・パダン沖地震(2009年9月)

2009年9月30日現地時間午後5時16分(日本時間9月30日午後7時16分),インドネシア・スマトラ島西部パダン沖でマグニチュード7.5(気象庁発表)の地震が発生し,死者数1,100人(行方不明者を含む)を超えた。

日本政府はこの被害を受け,テント,毛布,スリーピングマット,発電機,コードリール,浄水器を内容とする総額2,500万円相当を供与した。また国際緊急援助隊として,救助チーム,医療チーム及び自衛隊の医療部隊等を派遣した。詳細は, 1−2を参照 のこと。

(4)フィリピン・台風第16号(2009年9月;ケッツァーナ)

2009年9月26日,フィリピンを台風第16号(アジア名ケッツァーナ)が襲い,大雨,洪水が発生した。マニラ首都圏,リージョン3,4を中心に,464人が死亡,37人が行方不明となり,約490万人が被災した。約185万棟の家屋が倒損壊した他,学校,医療機関等の公共施設も甚大な被害を受けた。

同年,本災害を含む数々の台風,洪水被害を受けたフィリピン政府に対し,国連は約1億4,300万米ドルのフラッシュアピールを国際社会に発出した。

日本政府は計2,000万円相当の緊急援助物資(毛布,スリーピングマット,簡易水槽,ポリタンク,浄水器)を供与した。更に,国連世界食糧計画(WFP)を通じ,総額450万ドルの緊急無償資金協力を実施した。

(5)ハイチ・地震(2010年1月)

2010年1月12日現地時間午後4時53分(日本時間1月13日午前6時53分),ハイチの首都ポルトープランスの西南西25kmでマグニチュード7.1(気象庁発表)の地震が発生した。死者は222,517人,負傷者は310,928人に(ともに3月15日現在),倒壊家屋は約10万棟,損壊家屋は約20万棟に達した(2月16日現在)。

日本政府はハイチに対し,テント,毛布,スリーピングマット,プラスチックシート,ポリタンク,浄水器を内容とする3,000万円相当の援助物資供与を実施した。詳細は 1−3を参照 のこと。

(6)チリ・地震(2010年2月)

2010年2月27日現地時間午前3時34分(日本時間2月27日午後3時34分),チリ中部のマウレ州沖合(コンセプシオンの北北東約105km)で,マグニチュード8.8(気象庁発表)の地震が発生した。死者521人,行方不明者は56人,被災者は約200万人におよび,倒壊家屋は約37万棟に達した(5月15日現在)。

日本政府はチリに対し,約3,000万円相当の緊急援助物資(テント,毛布等)を供与したほか,300万米ドルの緊急無償資金協力を実施した。また,チリ国政府からの要請を受け,3月13日より11日間,国土交通省職員等をJICA緊急調査団として派遣した。

この地震に伴う津波に対し,気象庁は2月28日午前9時33分に津波警報を発表した。日本における沿岸部での津波の最大観測値は128cmであった。


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