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EPCF
※「国土庁防災局」は、2001年より、「内閣府(防災部門)」になりました。
震源と強震動発生のメカニズム研究
Study on the seismic source and strong motion
 
東京大学地震研究所
菊地正幸
 
●最近の甚大被害地震
今年の夏、トルコ、ギリシャ、台湾、メキシコと大きな被害地震が相次いだ。そのうち2回は死者千人を超える甚大被害地震であった。トルコ北西部の地震は横ずれ型、台湾中部の地震は逆断層型であった。どちらの場合も多くの強震計記録が収録され、今後の震源と強震動生成のメカニズム研究にとって貴重なデータが得られた。これらの記録から得られた震源の破壊過程を紹介する。
●強震計ネットの波形データの活用
横浜市などで構築された高密度強震計ネットワークは、大地震時の早期被害状況の把握以外にも、日常的にいろいろな用途がある。たとえば、地盤震動特性や波動伝播特性の調査研究がそれである。ほかのネットワークのデータと結びつけて、震源から首都圏全体の波動場を面的に捉えることも可能となった。ここでは、高密度かつ広域の強震計ネットワークを実現する「Seismic Kanto」構想を紹介する。その際、自治体と大学研究者の間の日常的な情報交換が重要であり、また、その日常的なパイプこそが"いざ大地震"の際にネットワークが効果的にはたらく保証であることを強調したい。
 

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