行事実施場所
本行事を実施するにあたっては、講義やディスカッションを行う会場及び体験活動を行う会場を確保する必要がある。
このうち、講義及びディスカッションを行う会場については、
- 1. 参加者の意見発表及びグループに分かれてのディスカッション等を行うスペースが確保できること。
- 2. 遠隔地からの参加者の宿泊を考慮し、宿泊施設を伴っていることが望ましい。
体験活動を行う会場については、仮設住宅及び復興住宅などのほかに、平常時にボランティア活動が行われる老人施設、福祉施設、保育園などが考えられるが、
- 1. 参加者全員が活動を行うスペースを確保できること。
- 2. 参加者が実際の防災ボランティア活動のイメージを持つことが可能なこと。
- 3. 天候などの外的な要因に左右されにくいこと。
などの条件が必要である。
さらに、活動メニューとして、様々な形での被災体験者等とのふれあい体験を行うことが望ましいことから、
- 1. 高齢者、子どもなど様々な年齢層の人々の参加が見込まれること。
- 2. 被災体験者等との交流のためのスペースが確保できること。
また、当日の活動や事前の準備を円滑に進めるために、本行事の趣旨に賛同し支援を行ってくれる受入組織(施設職員や自治会など)が存在することが望ましいと考えられる。
これらの点を踏まえ、行事実施場所を検討した。その結果、講義及びディスカッションを行う会場として、全国から集まる参加者の交通の便を考慮すれば、新大阪駅及び大阪国際空港(伊丹空港)に近い地点が望ましい。このため、オオサカサンパレス(大阪府吹田市万博記念公園内)で実施することにした。
また、体験活動を行う会場については、西宮市営高須町住宅(復興住宅)とした。ここは、震災で住居を失った人々が入居している住宅であり、子ども、高齢者なども多く居住している。体験活動は、自治会との調整の結果、4つの住宅棟に囲まれるように設置されている集会所を中心に行うことにした。集会所内のホールを昼食会場とし、炊き出しは水まわり等の条件も考慮し集会所前のオープンスペースで実施し、キッズプラザについては、特に安全に配慮する必要があることから、指導者及び主催者から目が届きやすい場所として、最も近い住宅棟1階のピロティホールを使用することにした。また、当日の天候等によりオープンスペースでの炊き出しが困難な場合には、それ以外の住宅棟のピロティホールを使用することを予定した。●西宮市営高須町住宅概要●着 工 日:
平成 8年9月21日
竣 工 日:
平成10年4月30日
入居開始日:
平成10年5月 1日(住宅概要)
●敷地面積 :19,218.43m2●建物延床面積:3,048.76m2●総戸数:400戸 ●内訳:シルバー向け60戸・高齢者向け96戸・一般向け238戸・車いす向け6戸 *シルバー向け〜福祉サービスが適切に受けられるよう配慮し供給された住宅この高須町住宅には、同住宅入居以前から自治会活動を熟知している人々が参加する自治会組織があり、全面的な協力が得られることになった。
なお、会場が2カ所に分散したため、両会場を移動するための貸切バス(定員49名)を確保した(両会場間の移動は通常、車で30分程度)。