東海地震対策

第2章 東海地震による危険度の試算(被害想定)

危険度の試算作成の主旨

 東海地震によって、県下の各地でどのような現象が発生し、どの程度の被害を受けるかを想定により定量的に試算した結果を示し、合理的な防災対策の樹立に資するものである。

12−1 概説

 この試算は、御前崎沖から駿河湾に至る駿河トラフ沿いの線から西方の領域を震源域に、マグニチュード8程度の地震が発生した場合を想定して行ったものである。
 試算に当たっては、地質や地盤、海岸現況等の基本データを利用し、過去の地震被害例等を参考に数値計算を行い、地震動・液状化等の各種危険度の想定としている。
 これらの結果を基に、地震動・液状化、人口造成地、津波、山・崖くずれ及び延焼火災に起因する建物被害とともに、ブロック塀・石塀及び屋外落下物等の物的被害や人的被害の試算としている。
 また、地震予知がなく地震が発生した場合と警戒宣言が発せられた後、地震が発生した場合について、それぞれ試算を行った。
この危険度の試算は、今後、適切かつ効果的な地震対策の推進、さらに市民の防災への自助努力を積み重ねることによって、大幅に減少させることができると考えられる。

12−2 対策の目標として設定する危険度の概要(平成5年6月)改定

ア 地震予知がなく地震が発生した場合

物的被害(建物被害) (単位:棟)

 被害要因 被害区分 浜北市 県西部地域 県全体
 地震動・液状化  大破 797 23,456 82,357
中破 5,700 89,665 272,860
一部損壊 9,145 122,785 327,816
 人工造成地  大破 1 425 4,376
中破 4 1,276 13,123
 山・崖くずれ 大破 2 507 2,943
中破 4 1,186 6,872
 延焼火災 焼失 12 11,000 67,014
 建物被害合計 大破 809 34,862 155,253
中破 5,703 89,404 278,302
一部損壊 9,141 120,902 316,005
 建物棟数
  (平成2年4月1日現在)
30,992 485,804 1,425,814
 建物羅災棟数 15,653 246,491 753,224
 建物羅災率(%) 50.5 50.7 52.8
 建物被害棟数 3,661 79,564 294,404
 建物被害率(%) 11.8 16.4 20.6
 建物羅災世帯数(推計) 11,286 189,165 612,302

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分
・大破:倒壊及び復旧が困難と考えられる建物
・中破:柱,梁、基礎などに被害があり、復旧には大修理が必要な建物
・一部損壊:壁に複数の大亀裂、基礎に複数の亀裂、瓦の一部落下など中程度の被害と考えられる建物
・建物被害合計:要因別に重複して建物に被害が発生するため、重複部分を排除した合計棟数(ただし、焼失は大破に含む。)
・建物羅災棟数:建物に被害を受ける棟数(大破+中破+一部損壊+床下浸水)
・建物被害棟数:被害の程度を示す値(大破+0.5×中破)
・建物羅災率:建物羅災棟数÷全建物棟数
・建物被害率:建物被害棟数÷全建物棟数
・建物羅災世帯数:世帯数×建物羅災率

物的被害(その他の物的被害)

項目 区分 浜北市 県西部地域 県全体
ブロック塀・石塀 全箇所数 4,4607 5,908 257,293
被害箇所数 418 8,010 26,634
屋外落下物 全箇所数 312 8,308 38,417
被害箇所数 33 1,097 5,364

人的被害(単位:人)

被害要因 被害区分 浜北市 県西部地域 県全体
建物倒壊 死者 2 128 540
重傷者 31 494 1,568
中等傷者 359 5,699 18,107
山・崖くずれ 死者 1 94 487
重傷者 1 156 820
中等傷者 2 371 1,965
火災 死者 1 80 510
重傷者 1 159 1,076
中等傷者 1 387 2,729
ブロック塀・石塀の倒壊 死者 1 33 104
重傷者 3 70 262
中等傷者 35 710 2,765
屋外落下物 死者 1 38 159
重傷者 1 47 209
中等傷者 10 371 2,051
屋内器物の移動転倒 死者 1 7 24
重傷者 48 749 2,373
中等傷者 547 8,593 27,229
道路への落石崩土 死者 1 79 240
重傷者 1 28 81
中等傷者 1 39 116
その他 死者 0 0 0
重傷者 37 609 2,043
中等傷者 430 6,991 23,454
人的被害合計 死者 8 466 2,574
重傷者 123 2,31 49,300
中等傷者 1,385 23,163 82,046
人口(平成4年4月1日現在) 82,085 1,239,088 3,686,090

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分
・死者:発災後24時間以内に死亡すると想定される者
・重傷者:手術等入院治療を必要とする者
・中等傷者:入院は必要としないが、医師の治療を必要とする者
 イ 警戒宣言が発せられた後地震が発生した場合

物的被害(建物被害)(単位・棟)

被害要因 被害区分 浜北市 県西部地域 県全体
地震動・液状化 大破 797 23,456 82,357
中破 5,700 89,665 272,860
一部損壊 9,145 122,785 327,816
人工造成地 大破 1 425 4,376
中破 4 1,276 13,123
山・崖くずれ 大破 2 507 2,943
中破 4 1,186 6,872
延焼火災 焼失 0 15 81
建物被害合計 大破 797 24,370 93,777
中破 5,706 91,566 292,017
一部破壊 9,145 124,309 335,031
床下浸水 0 1,331 3,918
建物棟数(平成2年4月1日現在) 30,992 485,80 41,425,814
建物羅災棟数 15,648 241,576 724,743
建物羅災率(%) 50.5 49.7 50.8
建物被害棟数 3,650 70,153 239,786
建物被害率(%) 11.8 14.4 16.8
建物羅災世帯数(推計) 11,286 184,986 586,592

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分
・大破:倒壊及び復旧が困難と考えられる建物
・中破:柱,梁、基礎などに被害があり、復旧には大修理が必要な建物
・一部損壊:壁に複数の大亀裂、基礎の複数の亀裂、瓦の一部落下など中程度の被害と考えられる建物
・建物被害合計:要因別に重複して建物に被害が発生するため、重複部分を排除した合計棟数(ただし、焼失は大破に含む。)
・建物羅災棟数:建物に被害を受ける棟数(大破+中破+一部損壊+床下浸水)
・建物被害棟数:被害の程度を示す値(大破+0.5×中破)
・建物羅災率:建物羅災棟数÷全建物棟数
・建物被害率:建物被害棟数÷全建物棟数
・建物羅災世帯数:世帯数×建物羅災率

物的被害(その他の物的被害)

項目 区分 浜北市 県西部地域 県全体
ブロック塀・石塀 全箇所数 4,460 75,908 257,293
被害箇所数 418 8,010 26,634
屋外落下物 全箇所数 312 8,308 38,417
被害箇所数 33 1,097 5,364

人的被害(単位・人)

被害要因被害 区分 浜北市県 西部地域 県全体
建物倒壊 死者 1 31 109
重傷者 4 71 228
中等傷者 49 780 2,478
山・崖くずれ 死者 1 50 202
重傷者 1 80 317
中等傷者 1 180 734
火災 死者 0 0 0
重傷者 0 0 0
中等傷者 0 0 0
ブロック塀・石塀の倒壊 死者 0 1 6
重傷者 1 5 17
中等傷者 1 25 67
屋外落下物 死者 0 1 7
重傷者 0 1 13
中等傷者 1 18 77
屋内器物の移動転倒 死者 0 0 0
重傷者 3 53 165
中等傷者 34 542 1,719
道路への落石崩土 死者 0 0 0
重傷者 0 0 0
中等傷者 0 0 0
その他 死者 0 0 0
重傷者 31 511 1,716
中等傷者 356 5,803 19,590
人的被害合計 死者 2 85 376
重傷者 40 721 2,540
中等傷者 442 7,349 25,004
人口(平成4年4月1日現在) 82,085 1,239,088 3,686,090

(注)・地域区分:静岡県新世紀創造計画の地域計画における地域区分
・死者:発災後24時間以内に死亡すると想定される者
・重傷者:手術等入院治療を必要とする者
・中等傷者:入院は必要としないが、医師の治療を必要とする者

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