【区分】
Ⅵ.台風第18号
第1期 台風第18号について
1-2.台風の勢力
1.台風第18号の勢力の概要
【教訓情報】
03.台風第18号による暴風は、極値を更新した。特に北海道では、半数を超える気象官署で最大瞬間風速の極値を更新した。
【文献】
◇暴風の状況:4日から6日
台風は、日本の南海上を北西に進み、4日夜には南大東島が暴風域に入った。5日には、沖縄本島地方、奄美地方が暴風域に入った。沖縄本島地方では朝のうちから北風の暴風となり、19時頃に台風が沖縄本島北部付近を通過した後は、吹き返しの南西風の暴風となった。名護では、18時28分に最低海面気圧924.4hPa(全国で歴代9 位)を観測した。6日は、台風は速度を落として東シナ海を北上したため、引き続き昼過ぎまで、沖縄本島地方や奄美地方が暴風域に入った。夜には、屋久島や薩摩地方が暴風となった。
◇7日
台風の九州上陸、横断に伴い、朝には九州全域が暴風域に入り、08時30分に長崎県野母崎で最大風速38m/s、09時40分に長崎県大村市で30m/s を観測した。その後、10時10分に山口県宇部市で32m/s、11時30分に愛媛県瀬戸町で42m/s を観測し、昼過ぎには中国・四国地方全域が暴風域に入った。さらに、台風が山陰沖に達して日本海を北東に進み、近畿地方、北陸沿岸、東北地方の日本海側が順次、暴風域に入った。15時20分に兵庫県明石市で28m/s、15時30分に兵庫県家島で30m/s、16時40分に和歌山県友ヶ島で31m/s などとなった。九州、中国地方の気象官署では最大瞬間風速50m/s 以上を観測する所があり、広島、宇和島などで極値を更新した。 ◇8日
台風が秋田沖から檜山沖に進み、はじめ、東北北部や北海道南西部などが暴風域に入った。台風は昼頃に暴風域を広げ、北海道地方の大半が暴風域に入った。10時50分に北海道えりも岬で最大風速28m/s、14時20分に北海道増毛町で30m/s、14時40分に北海道焼尻で31m/s、18時20分に北海道宗谷岬で30m/s などとなった。北海道内の半数を超える気象官署で最大瞬間風速の極値を更新した。
[『災害時自然現象報告書 2004 年第3 号』気象庁(2004/10),P3-6]
◇[『災害時自然現象報告書 2004 年第3 号』気象庁(2004/10),P21-22]
◇[『災害時自然現象報告書 2004 年第3 号』気象庁(2004/10),P24-28]