住宅の耐震化推進のための耐震診断ローラー作戦の実施【愛知県】
特徴
住宅の耐震化推進のための無料耐震診断
地域住民、専門家、行政の連携・協働による耐震診断の普及・啓発活動
概要
愛知県は、県内の各市町村とともに、地域組織や建築士、防災ボランティアなどと協働して、フェース・トゥ・フェースで木造住宅の耐震化の普及・啓発活動を推進している。耐震診断ローラー作戦は、その1つの仕組みであり、モデル的実施イメージは次のとおりである。
ローラー作戦の実施地区を決めて、事前に町内会などを通じて住民に通知
建築士団体、大工団体、防災リーダー会、防災ボランティアなどに参加を呼びかけ
参加者や地域の人を対象に県が防災講演会を主催
土、日曜日に市町村職員、上記参加者が実施地区の対象住宅を訪問し、耐震診断を勧誘

目的
地震の際の被害を軽減するため、県・市町村が防災ボランティア、町内役員や建築士とともに、住民に対して住宅の耐震化の必要性を説明して耐震診断を受けさせることを目的としている。
経緯及び活動状況
1. 阪神・淡路大震災(平成7年)による犠牲者の8割以上が家屋の倒壊や家具の転倒による圧迫死だったことを教訓に、愛知県では、平成14年度から木造住宅の無料耐震診断事業を開始した。
これは、各市町村が事業主体となって、老朽化した民間木造住宅に対し専門家を派遣し、無料で耐震診断を行い、正確な住宅の耐震性能の情報を提供することにより、住宅の耐震化の促進を図ろうというものである。2. 耐震診断の推進については、それまで各市町村において対象者に対するダイレクトメールや、職員が対象住宅に無料耐震診断申込書などを届けるポスティングなどの取り組みを実施してきたが、紙媒体による一方通行の啓発では、効果に限界があった。
3. 愛知県は、先進的に取り組んでいた他県の効果的な事例や、県内の吉良町において大工などの組合が、独自に耐震診断ローラー作戦を実施したところ大きな成果があったことなどから市町村に呼びかけてモデル的に実施したことを契機に取組を開始した。
4. 平成19年度の主な都市でのローラー作戦の実績は次のとおりである。
自治体 | 名古屋市 | 岡崎市 | 一宮市 | 知立市 | 田原市 | |
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訪問件数 | 訪問 | 198 | 84 | 231 | 192 | 227 |
面談 | 108 | 56 | 176 | 132 | 102 | |
申込み 状況 | 訪問時 | 14 | 26 | 32 | 20 | 43 |
申請書受取 | 100 | 19 | 83 | 68 | 28 | |
後日申込み | 1 | 1 | 6 | 11 | ![]() |
取組の手引き
1. ローラー作戦の実施は、事前に住民への周知を行い、かつ地元の人とともに回ることにより、戸別訪問が順調に行える(訪問セールスなどのように怪しまれない)。
2. 地元の人と回ることは、空き家や建物の利用形態など対象ではない家屋の判別が迅速に行える。
3. 自主防災意識の低い地区では、防災意識の啓発から取り組まなければならない。
4. 留守宅の少ない日曜日の実施が効果的である。(地域による)
自治体名 | 愛知県 | |
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連絡先 | 住所 | 〒460-8501 愛知県名古屋市中区三の丸三丁目1番2号 |
担当 | 建築部建築担当局住宅計画課防災・まちづくりグループ | |
電話番号 | 052-961-2111(代表) | |
jutakukeikaku@pref.aichi.lg.jp | ||
URL | ../../../tolink/out572.html |
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