身にしみた捜索活動の過酷さ

東日本大震災(平成23年3月)

身にしみた捜索活動の過酷さ

(名取市 60代 男性 農家)

身にしみた捜索活動の過酷さのイラスト

私たち消防団員も翌々日から捜索活動を手伝いました。自衛隊の人と一緒に行動しましたが、消防団はなんぼ若くたって、自衛隊のように鍛えられていないから、松の木がダーッと倒れているようなところでは、とてもじゃないけど行方不明者を見つけることはできません。

消防団員は二次災害にならないよう、手の伸びる範囲で岡の上から並んで歩いていくのですが、自衛隊の人は大変そうでした。命縄をつけて泥の中を捜すのだけれど、ぬかるみの中だから引っ張ってもらわないと動けず、はいている胸までの胴付長靴をさかさまにすると、水がダーッと出てくるといったぐあい。

車の中で見つかった人はまるでマネキンのようでした。でも、津波に巻かれて水路にはまってしまったと思われる方や、電柱とかにひっかかって動けなくなった方たちはかわいそうな状態で見つかりました。

使命とは言え、息子みたいな年ごろの隊員がトラックの中で泣いたり、吐いたりしているのを見るのはつらかったです。

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