東日本大震災(平成23年3月)
道路の復旧支えた現場のチームワーク
(宮古市 60代 男性 建設会社社員)
地震が起きたのは年度末で、道路工事はちょうど最後の仕上げの段階でした。現場は平らではなく少し斜めになっていましたので、せっかくきれいにならして固まりかけていた表面のコンクリートが、地震の揺れでゴーッとはがれ落ちてしまったのです。それほど強い地震でした。
電柱が大きく左右に揺れ、遠い山の岩肌が崩れて砂ぼこりが立つのが見えました。これからどう動けば良いか会社の指示を待とうとしましたが、全然連絡がとれない状況でしたので仕方なく会社に戻りました。
道路の維持管理の仕事をしている私たちの使命は、一刻も早く、道をふさいでいる流された家やガレキを取り除いて通れるようにすることでした。
多少の混乱はあっても何とか最後までやり通せたのは、指示で動く人間同士のつながりというか、何十人という現場のチームワークが普段から徹底してできていたからだと思います。
いくら社長が言っても、現場の中で伝わらない状況ではうまくいきませんからね。
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