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流された家の中で九死に一生~津波は防災マップどおりには来なかった~

東日本大震災(平成23年3月)

流された家の中で九死に一生~津波は防災マップどおりには来なかった~

(釜石仮設団地 50代 女性)

流された家の中で九死に一生~津波は防災マップどおりには来なかった~のイラスト

揺れが止まるのを待って、仏壇を片づけたり、父親の写真が落ちたのでそれをタンスの中に入れたりしていました。でも、あまりにも家の前の国道をみなさんが逃げて行くので、夜勤明けで家にいた息子が「ちょっと防災センターを見てくる」と言って出かけて、戻ってくるなり「津波だ!」と叫びました。

足もとを見たらすごい水が来ていて、気がついたらもう水の上って感じで、母親と息子、うちの2階に逃げてきた妹夫婦と私の5人が家ごと流されてしまったのです。

メリメリバリバリバリバリッと家が壊れる音の中、車がヒュッと飛んで向かいの山にぶつかるのを見たりしながら波の流れにほんろうされていました。いったん流れが止まり、家が止まったんですが、今度は引き波で家が回転し、バリバリッと壊れながら海の方に引かれて行きました。

その後、次の津波が来た時にそのまま後ろ向きで陸の方に流され、お寺のすぐ前のところで何かに引っかかって止まりました。自衛隊に救助されたのは13日の朝でした。

私はいつも防災マップを意識していました。うちの辺りは津波が川の堤防を超えた場合の到達点だったので、ピチャピチャという状態を想像していて、3メーターの津波と報道された時にもせっぱ詰まった状態とは思わず、安心していました。それが家ごと流されるなんてね。想像もつかないことが起こりました。

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