東日本大震災(平成23年3月)
ばあちゃん「逃げなくていいよ」、「でも逃げなくちゃ」と力入れ戸を開ける
(釜石市 震災当時小学4年 女子)
学校から家に帰ってテレビを観ていたら、地震が来ました。家にいたのは、ばあちゃんと私の二人だけでした。
家の玄関のドアがなかなか開かなくて困ったけど、思いっきり力を入れたらガラッと戸が開いたので、ばあちゃんと一緒に避難しました。
ばあちゃんは「逃げなくていいよ」と言ったけれど、私は「逃げなきゃだめだ」と思いました。
どうしてかというと、小さいころから、親に「ここは海に近いから、昔も津波がいっぱい来たんだよ」と、ウルサイほど言われていたからです。
その日の夜は、父さんも母さんも、どこにいるのか、生きているのかさえ分からずに、「家がなくなっちゃたら、どうしよう」とか考えたりしていて、あまり眠れませんでした。
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