東日本大震災(平成23年3月)
自家用車内の避難者を数え忘れ、みそ汁が不足し大騒ぎ!
新地町 60代 女性 社協職員
インタビュー日:2012年9月19日
地域の炊き出し班長の私は、避難所となった体育館で、震災当日から炊き出しを開始しました。地区の人口も考慮して、体育館内の全員に行き渡るように400人分のみそ汁を作りました。第一にこども、次に高齢者、最後に大人という優先順位が自然にできあがったときは、「やはり日本って、すごいなぁ」と感心しました。
ところが、みそ汁に並ぶ行列はいつまでたっても絶えず、しまいには足りなくなりました。寒い時期ですから、当然身体の温まるスープやみそ汁はだれもがほしがり、2杯飲む人がいるのかな、と思ったぐらい。実は駐車場に避難していた人たちを数えていなかったのです。見込みが甘かったとはいえ、「みそ汁が足りない!」「おれの分はないのか!」と怒鳴られるのはすごく切なかった。でも、落ち着いて頑張り、結局600食を調理して、希望者全員に配ることができました。
中学校のような広い敷地の避難所は、避難者の正確な人数を把握するのは難しいでしょう。でもせめて、体育館のほか、車で来て車内にいる人くら今では確認するべきでした。避難所はあっても、いろいろな理由から室内に入らず、自家用車内で過ごす人はたくさんいるんですね。これからは、そういう人たちのことも忘れません。
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