96歳女性を救出するも、おむつを忘れて一苦労

東日本大震災(平成23年3月)

96歳女性を救出するも、おむつを忘れて一苦労

新地町 60代 女性 民生委員

96歳女性を救出するも、おむつを忘れて一苦労のイラスト
インタビュー日:2012年9月19日

知人宅で地域活動の打合せ中に震動のようなものを感じ、「これって、地震?」と2人で顔を見合わせて、ガスの元栓を切り、窓を開けました。そうこうしているうちに激しく揺れ始めたので、急いで畑に向かって飛び出しました。その直後から、屋根がわらは落ちるわ、家具は飛び散るわ、ドアは外れるわで家はもうメチャメチャ。私の車も屋根がわらでボコボコになりました。それでも試しにエンジンをかけてみると、かかった! 泣き出した知人を軽く慰めた私は、その車で急いで帰り、地域を見回りました。町内は案外、落ち着いていたのが印象的でした。

民生委員の私には気になる人がいました。近所のちょっと頑固者の女性。家族はいますが日中は独り。玄関にかぎがかかっているのはわかっていましたから、寝室の窓をたたき、声をかけました。「今日だけは私を娘と思って言うことを聞いてね」と言うと、だまってうなずいてくれました。

夜になって帰宅した家族に女性を引き渡したのですが、それまでの間、すごく苦労したのがトイレ介助でした。その女性が介護用のおむつを使っているのは知っていたのに、私が持ち出し忘れたのです。「災害時に脱出するときは介護用品を必ず持ち出すこと」。これが今回の教訓です。

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