東日本大震災(平成23年3月)
「4階に上がって」、「ダメだ、6階に上がろう」~市民や議員らと庁舎で悔しい夜過ごす~
宮古市 30代 男性 市役所職員
インタビュー日:2012年9月10日
3月11日は、教科書会社から「田老の防潮堤の写真が欲しい」と言われていたので、防潮堤の上で写真を撮って、お昼ぐらいに市役所に戻ってきて、午後は庁内で事務をこなしていました。室内で事務をしていたところ、地震があったわけです。
当日は、議会の最終日で、これで終わりますという前に地震があって、揺れがおさまったぐらいのタイミングで閉会になりました。
最初は、防潮堤を越えて津波が来ると思わなかったんです。でも、川の底が見えた時点で、大きなのが来るんだろうなと。どんどんどんどん、水かさが増していって、防潮堤を津波が越えたときには、私たちはもう市役所から出られない。
2階、3階にいた職員らへ、「4階に避難を」、「上がってください」って呼びかけ、「4階もだめだかから、5階、6階に上がりましょう」って言って、市役所に来ていた住民の方も全員、避難させていました。
電気がすぐとまってパソコンも使えない、情報も入ってこないということで。その日は、市民から職員まで、狭い部屋にみんなで、ぎつぎつでいました。
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