トイレの囲いは透けないシートで

東日本大震災(平成23年3月)

トイレの囲いは透けないシートで

浦安市 60代 男性 自治会役員

トイレの囲いは透けないシートでのイラスト
インタビュー日:2012年8月29日

液状化現象というとヘドロの噴出や水びたしを連想しがちですが、浦安の場合は道路がき裂、マンホールが隆起して、団地の建物と道路との間に50~60センチの段差ができてしまったのです。すべてが流されてしまった東北の方々から思えば、私たちの被災は軽微です。しかし、断水、下水道が使えないというのは、階上に住むお年寄りにとっては大変つらいものでした。平たんなところを歩くのにも足もとのおぼつかない人にとって、段差のところを飛び越えるのは大変だったのです。

下水道の復旧は2か月余りかかりましたので、自宅のトイレは簡易トイレなどで工夫をしていました。しかし、それも脱臭用凝固剤が底をつき、団地敷地内に仮設トイレを設置せざるを得なかったのです。当時は地盤沈下や流動化のせいで電柱や街灯も傾き、夜は真っ暗な状態。危険な場所にはロープを張っていたのですが、これがかえって暗い中ではロープにつまずいたりする人がありました。それでロープは撤去することに。

そうそう、仮設トイレでは女性の方々から要望がありました。トイレ内の電気をつけると、トイレの囲いの素材が布張りのため外から透けて見えてしまうというのです。これには参りました。応急処置ですが透けないビニールシートで覆いました。今後、自治会で購入するときは、こういったプライバシーの確保にも考慮していかなければならないでしょう。

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