東日本大震災(平成23年3月)
急遽(きゅうきょ)始めた携帯電話の充電サービスが大好評
(東京都目黒区 20代 男性 アルバイト)
東日本大震災が発生した3月11日、私は通信関係のイベントを運営する仕事で、新宿駅前のイベント会場にいました。その瞬間は、何が起きているのかよくわからず、揺れも「自分が疲れているから?」と錯覚したほどでした。
お客さんの安全確認をして、イベントは中止に。落下物が心配だったので建物から離れ、目の前にある巨大モニターで情報をチェックしていました。
鉄道も止まり、帰ることができないスタッフが何人もいたので、思いついたのが、「近所の大型ディスカウントショップで自転車を買って、帰ってもらおう」ということ。さっそくお店に走りましたが、タッチの差で売り切れ。
そこで目に付いたのが携帯電話の情報を頼りに、家路に急ぐ人たちの姿。そもそも通信系のイベントだったこともあり、代理店の人、制作の人たちと話し合い、「このスペースを携帯電話の充電ができるコーナーにしよう」と話がまとまりました。
今度は、近所の家電量販店廻りです。こうして20台ほどの充電器を購入。夜7時頃から11時頃まで、充電サービスを行いましたが、人が絶えることはなく、20台の充電器はフル稼働。多くの人たちから「ありがとう」「助かるわ」と感謝の言葉をいただきました。