東日本大震災(平成23年3月)
安否確認ができなくて心配
~できる限りの情報提供で一安心~
(東京都大田区 30代 女性 空港ビル勤務)
外部から空港にかかってくる電話の対応も、私たち受付の業務です。地震の後は、空港内でも携帯電話が通じない状態が続き、公衆電話にも長蛇の列ができていました。
そういったなか、固定電話ならつながるということで、空港から出られなくなったお客様の安否を憂慮する、ご家族や、ご友人からの電話が一晩中、ひっきりなしにかかってきました。皆様、せめて空港内の状況を知りたいと思って、問い合わせしてきていたのです。とても寒い日でしたので、それを心配するかたが多かったように思います。施設内のお客様全員に毛布をお配りしていることを伝えますと、少しはホッとされているご様子でした。
なかには体が悪いご主人のことが気がかりで、電話してこられた奥様もいらっしゃいました。地べたに座っていないか、寒い思いをしていないか、と案じていました。「毛布と一緒に段ボールも配っていますから、大丈夫だと思いますよ」とお答えすると、ホッと一安心されたようです。
私には目に見える範囲での情報をお伝えするしかできませんでしたが、それによって少しでもご家族、ご友人の方々の気持ちが落ち着かれたのであれば嬉しいです。