「タクシー運転手同士、無線で情報交換」

東日本大震災(平成23年3月)

タクシー運転手同士、無線で情報交換
~運転手に空港へ戻るようお願いして回る~

(東京都大田区 40代 男性 空港ビル勤務)

地震直後に電車やモノレール、リムジンバスなどすべての公共交通機関がストップしてしまいます。緊急対策本部では、早い段階からここが孤立してしまうことは予測していました。翌朝まで唯一動いていたのはタクシーでした。しかし高速道路は利用できません。都内各所には通行できないところがあって、運転手の方々はカーナビではなく、自分の目で安全を確かめて道路を選んでいたようです。どこの通りや橋が通れるか、または通れないかの情報をタクシー同士、無線で連絡しあっていたと聞きました。

横浜でも片道2時間くらい、千葉方面ですと片道6時間はかかるという道路事情のなか、大変だとは思いましたが、私たちはタクシーの運転手の方々に「大勢の人々が空港から出られずにいます。お客様をお送りしたら、ぜひ戻ってきてください」とお願いして回りました。

移動手段がタクシーしかないため、乗車待ちは長蛇の列。乗車するのに4時間以上かかる状況です。お客様から外で待つのが寒くてつらい、という声があがり、ターミナルの中で待っていただくことにしました。私どもスタッフが協力してタクシーを捕まえ、お客様を順番にご案内することにしたのです。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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