必死で守った利用者の命~ごみ袋のポンチョで体を温める~

前線による大雨(平成22年10月)

必死で守った利用者の命~ごみ袋のポンチョで体を温める~

(奄美市 50代 女性 養護施設職員)

必死で守った利用者の命~ごみ袋のポンチョで体を温める~のイラスト

「ただ事じゃないよね、この雨」ということで、施設の戸締まりをしていました。うちは高台にあるから冠水はしないと思っていたんですが、施設のすぐ横を流れるいつもは水の無い小川があふれんばかりの勢いだったのです。

「これ、やばい」と思ったら、沢が崩れて小川をせきとめ、土砂と濁流が施設内に一気に流れ込んできたのです。

廊下をバケツがドンブラコと流れるあり様でしたから、急いでベッドのマットレスなどをつなぎ合わせて水の流れをくい止めました。

それでも、その下からサーッと水が入り込んできます。利用者さんを車イスに載せ、下半身はごみ袋に足から入ってもらう形にして上からバスタオルで巻いて、上半身はごみ袋を頭と腕が出るように切り取って、ポンチョのようにすっぽりかぶっていただきました。

とにかく体を冷やしてはいけないとその場で考えついたものですので、利用者さんも救助されるまできつかったと思います。みんな無事でよかったです。

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