「店舗の提供をうけ、販売を続ける」

霧島山(新燃岳)の噴火(平成23年1月)

店舗の提供をうけ、販売を続ける
~洗っても落ちない葉もの野菜についた灰~

(高原町 60代 女性 野菜直売所職員)

お店が避難区域に指定された時は、どうしようかと思いました。野菜は生ものですから置いておくわけにもいかないですしね。そうしたら、宮崎市内にあるお店が「うちの店舗を使って」と申し出てくれまして、その日の朝に、職員みんなでそちらに商品を移動させ、そこで販売させてもらいました。ありがたくて涙が出る思いでした。

お店には毎日、30件くらい野菜の持ち込みがあるんですが、大根やサトイモなどの根もの以外の野菜は全て食べられない状態になってしまいました。灰は粒子が細かいので、葉に刺さり、水でどんなに洗い流しても取り除くことができないんです。葉ものを専門に扱う農家さんたちは、噴火によって収入がゼロになってしまったんですよ。可哀そうで、かける言葉も見つかりませんでした。

ようやく、全てが元通りになったのは9月に入ってからです。それまでは店の前の道路に灰が舞い、県外からのお客さんもほとんどいらっしゃいませんでした。本当に長かったです。

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内閣府政策統括官(防災担当)

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