「しなかった台風前の畳上げ」

平成17年台風第14号(平成17年9月)

しなかった台風前の畳上げ
~ポンプ場でき、備えおこたる~

(宮崎市 60代 男性)

我々は子どものころから、台風がきたら何をしなくちゃいけないかというのは、分かっていたんです。この土地はまわりに比べて低いから、「雨が降ったら大変だな」という思いは、自然と体の中にしみついていました。

昔は、農業をしている家は、だいたいが食料の米や麦などを床下に置いていて、どこの家も台風がくるとなったら、そういうものを家の中に移動して、畳はぬれないように柱に立てかける、いわば「畳上げ」をしたものです。そういう準備に必要な角材や丈夫なヒモなどは、私の家にもありました。

けれども、10年ぐらい前に、ここに雨水ポンプ場という排水施設ができてからは、「もう水は上がらないよ」という雰囲気になっていたんです。ところが今回は、「未曾有 の雨」だから、どうにもならなかったんですね。私も、水が出そうかなんて、いっさい気にしていませんでした。ちょっと油断があったのかなと反省しています。

※未曾有(みぞう)とは、昔から今までに、まだ一度もないこと。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.