雲仙岳噴火(平成2年11月~平成8年6月)
やっぱり大切地元で商売
(島原市 60代 男性)
私たち商店主としては、噴火で被災された方のことも心配でしたが、まず「自分たちのこれからはどうなるんだろうか」ということを切実に感じていました。いつまでこういう状態がつづくのか、まったく先が見えませんでしたから。
真っ先によその町でお店を出すということを考えたんですよ。だけど、やっぱり、島原は自分が生まれ育った町ですからね。
商店街なかまの多くも、シャッターを閉めて商品を引き揚げようかというようなところまできましたが、もし引き揚げてしまったらどうなるのかを考えると決心がつきませんでした。
けっきょく、数は少なくても町の人たちがいる間は、商売人は最後まで商品を供給しなきゃいかんということで、ここに残ったわけです。