「必要だった火山の知識」

雲仙岳噴火(平成2年11月~平成8年6月)

必要だった火山の知識
~噴火後からでも学習を~

(長崎市 40代 女性)

記者としてほんとうに悔しいのは、平成3年の6月3日に大火砕流 が発生して、多くの方が犠牲になるまで、私自身、恐いと思ったこともないし、危機感が全然なかったということなんですね。

実は、その数日前に、大学の先生に、「記者さん、マスコミが今いるあの場所は、もうほんとうに危ないよ」と言われたんです。そんなにきつい調子ではないけれど、「ほんとうに危ないから、下がりなさい」と。

その「危ない」という言葉を、「そこにいたら死ぬんだ」というふうに置きかえて理解できなかったのは、火山に関する基礎的な知識が不足していたからだと思います。平成2年の噴火以来、あれだけ時間があったのに、私たちは火山のことを勉強していなかったのです。

今なら、噴火前の煙があがっているだけの状態であっても、先生の忠告に耳をかたむけることができる、そんな気がします。

※火砕流は、高熱の火山岩塊、火山灰、軽石などが高温の火山ガスとともに山の斜面を流れ下る現象で、流下速度は時速100キロメートルを超えることもあります。

所在地 〒100-8914 東京都千代田区永田町1-6-1 電話番号 03-5253-2111(大代表)
内閣府政策統括官(防災担当)

Copyright 2017 Disaster Management, Cabinet Office.