「家族4人でブルーシート」

雲仙岳噴火(平成2年11月~平成8年6月)

家族4人でブルーシート

(島原市 50代 男性 市役所職員)

避難区域は、どこかの道路で線を引くわけです。そうすると、道路を1本へだてて向かいは避難区域、こっちは大丈夫ということになるんですが、「じゃあ、道路1本へだてただけで、ほんとうに安全なのか」と、みんなが思う。だから、避難区域ではないけれども、ここら辺は危ないだろうと避難所にくる人もいました。

だれも火山災害の経験がありませんから、これからどうなるのかという不安でいっぱいだったんですね。市の職員が家庭の事情で地域を離れても、「市の職員も逃げた」といううわさが広がって、まわりの人がバッと逃げるというような状況でした。

わたしも市の職員としての責任を感じながら、ほとんど家に帰らずに災害対応に追われていました。家は警戒区域にありましたが、家族のことを考える余裕もなかったので、とりあえず実家に避難させました。

1カ月ぐらいしてから、わたしのおばあちゃんが住んでいた市内の家に移りました。それこそ何もないんですよ。で、ブルーシートをもらってきて、それに親子4人がくるまって寝ました。その時が今までで一番「家族的」だったと思います。

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