前線による大雨(平成24年8月)
「土のう持ってきて!」の電話殺到~指示を出す人が電話をとってはダメ~
(宇治市 40代 男性 市役所職員)
市民からの電話は、「土のう持ってきて」が大半でしたが、間が悪く、お盆休みで建材屋さんが休みで土のうの確保に苦労しました。
消防も危機管理も電話は鳴りっぱなし。「あっちかけたけど、まだ土のう持って来ない」と両方に電話をかけてくる市民もいました。人を呼ばないかん、増員せなあかんというのはわかっていても、その電話すらかけられなかったのです。
土のう以外にも、「1階が浸水してる、助けに来てくれ」、「外に出られへん、消防車で救助に来てくれ」、「うちの裏が崩れそうやねん、大丈夫か」といった電話が殺到してました。こちらとしては「今は全部出てるんで、取りあえず高いところに逃げてください」って言うしかないんですね。
今回、飛び越えれば飛び越えられるほどの川幅しかない川があれだけの水を流したわけで、誰も全く予想もつかない水害でしたから、対応体制も十分ではありませんでした。
電話対応においては、災害のことが分かっている気の利いた人を完全にフリーにしておくこと、指示を出す人が電話をとってはダメなんだということに気づかされました。
kkh26013