前線による大雨(平成24年8月)
報道機関からは嵐のような問い合わせ~メディア対応の教訓で情報提供のあり方見直し~
(宇治市 50代 女性 市役所職員)
ずぶぬれになって役所に着くと、報道機関からの嵐のような問い合わせが待っていました。最初は「うわー、大変ですね」と言ってくれるのですが、そのうち思うように取材ができないもどかしさからか厳しい指摘の連続となりました。
「こう答えたいけれども、どうしましょう」と上層部に投げかけてもストップがかかってしまう。メディアから「なぜ、出せないんだ!」と言われても、担当としては市がまとめた確かな情報しか出せず、にっちもさっちもいかない状況が続きました。
まだ被害の詳細がつかみきれていない状況であると説明しても、どの地域が浸水したのか、浸水した家屋は何百か、何千かと聞いてきます。報道機関からすれば、正確に確認がとれていなくとも、今わかっていることを出してほしいということなんです。中には、特ダネを求めてくるところもあり、そういうアプローチへの対応は、正直苦しかったですね。
「いちいち全部トップまで上げていたら、いつまとまるのや」という話ですから、今回、情報班のしかるべき責任者のところで固まったものを出せる体制にしようと、防災計画の見直しを行いました。あとはそれを実動にどう生かせるかが課題だと思います。
kkh26011