前線による大雨(平成24年8月)
濁流のすさまじさにあ然~家の底の土をさらっていった~
(宇治市 70代 男性 地区役員)
私は地域の防災対策メンバーです。水に浸かったところの見回りをしている最中に、ひとり住まいの姉から携帯に「助けて!今、家の前に濁流が押し寄せてきてん」と悲鳴に似た声が飛び込んできました。
急いで車に乗って向かうと、道は濁流でおおわれ、とても車を運転できる状態ではありませんでしたので、車を放置して歩いて行きました。
私の姉の家はコの字のかたちに8軒並んだ通りのいちばん奥まったところにあります。家の中は床上浸水程度でしたが、高台にあるお寺の表参道からダーッと流れてきた濁流が、路地にダーンと集まったという感じ。2メートルほどのコンクリートの壁に囲まれていたために、行く手をはばまれた濁流が渦を巻いて家の底の土を全部持っていってしまい、家は建っているけど、土が何もないという状態になってしまったのです。隣のお宅にはウォーッと2階近くまで土砂が入り込んでいました。
高台にあるお寺の表参道から水が流れて来るなんて、誰も予想してなかった。だから、その地域の人のショックは大きかったと思います。
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