「手紙書く場所も作れなかった避難所運営を反省」

阪神・淡路大震災(平成7年1月)

手紙書く場所も作れなかった避難所運営を反省

(神戸市 50代 男性 市職員)

避難所のお世話をしていたある日、中年の男性が一生懸命手紙を書いているのを見かけました。避難所として学校を借りてはいましたが、その場所は避難所エリアの外だったので、「その場所は、ちょっと遠慮してください」と、声をかけてしまいました。

でも声をかけたあとすぐに、静かなところで手紙を書いている人を追いやってしまったことに対して、申し訳ない気持ちになりました。どうして、すぐに学校側に言って、そこを借りてあげられなかったのかと。当時は、手紙が唯一の通信手段でしたからね。

避難所の使い方のルールというのも、あの頃は何もありませんでした。リーダーがしっかりしていたらピシっとなるし、リーダーが悪ければどうしようもないという状況。

震災前から「神戸市ふれあいのまちづくり条例」のもと、地域で福祉的な見守り活動の組織づくりを進めていたところで、当時数で言ったら130ぐらいできていましたかね、その組織ができていたところは、避難所の運営も比較的うまくいっていました。やっぱり、地域に顔の見える関係ができているということが、一番大事だと思いますね。

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