「知っていれば良かった救急救命法」

阪神・淡路大震災(平成7年1月)

知っていれば良かった救急救命法

(神戸市 70代 男性)

ほんとうにこれを知っとけば良かったというのはね、今で言う救急法の知識ですね。

当時17歳の女の子が助け出されて、50代後半に近いおばちゃんが一生懸命人工呼吸をやっていて、私も手伝って、その子が一度は息を吹き返したんです。

そこで私は、「息吹き返したからこれで大丈夫や」と思い、「あと、お願いします」と言ってその場を離れました。とにかく、他にも助けなければならない人がたくさんおったから。

でも、後で、その子が数時間後に窒息で亡くなってしまったということを聞きました。救急法の「気道確保」とかを知っていたら、口あけて、口の中に詰まっている土を取り出してジュースでも探してきて口をゆすいであげていたら、あの子は助かったかもしれないという思いがずっと残っています。

寝ていた場所がわかっていれば、土壁の土ぼこりを吸い込んでいるかもしれないと気づいたのかもしれないんだけど、どんな状況で助けられたのかも聞かされていませんでしたし。

実際にそういう状況で助かった子もいたようですからね。救急法の知識をもっとちゃんと身につけていれば良かったと、今でも悔やんでいます。

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