平成16年台風第23号(平成16年10月)
「立場なくなる」との説得で、母がやっと避難に同意
(福知山市 50代 男性)
水害当時、私たちの自治会は、自主防災を立ち上げたばかりでした。連絡網など、ある程度かたちはできていましたが、基本的には何もできていないといった状況でした。
取り敢えず自分たちが避難しなければならないということで、私たちの避難先である、うちから200mぐらい離れた市の指定の避難所へ行くことになりました。
ところが、自分の母親が「行かへん」と言ってきかないのです。うちに居たい気持ちは分かるけれど、これには参りました。
最終的には、僕自身がそういう役をやっているわけやから、そのお母さんが家におるというのは非常にまずい、つまり僕の立場を理解して、ようやく腰をあげてくれたわけです。
今思えば、なぜ避難する必要があるのかを、年寄りにも分かるように筋道をたてて説明できるようにしておくべきだったと思います。