「ゲートボールしたがる老人クラブも説得してチェックアウト」

平成12年(2000年)有珠山噴火(平成12年3月)

ゲートボールしたがる老人クラブも説得してチェックアウト

(洞爺湖温泉 40代 男性)

地震の数の多さから見て、このままだと多分避難指示が出るだろうということで、社長と相談して、営業を中断することに決めました。避難と言っても、ホテルの場合、お客様にチェックアウトしてもらえばそれで終わり。「噴火のおそれがありますから、お帰りください」と言って、帰ってもらえば、午前10時で完了となるはずでした。

ところが、老人クラブの方たちが連泊していらっしゃって、お年寄りですから、「噴火とは」といったところから説明しましたが、「きのうのゲートボールがまだ終わっていないから、それが終わったら、昼飯を食べてから帰る」と言われましてね。

みなさん、よほど泊まっていたかったらしく、「あなた方は残っているんだろう」と言い出すしまつで、「逃げていただかないと、我々も避難できないんですよ」と言って、ようやく了解をとりつけ、うちのホテルの午前中の送りのバスで帰ってもらいました。

もう少し遅かったら、噴火のためにバスも入ってこられなくなって、その老人クラブご一行は、自衛隊のトラックのお世話になるところでした。

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