「籠城のつもりで冷蔵庫の食料残す」

平成12年(2000年)有珠山噴火(平成12年3月)

籠城のつもりで冷蔵庫の食料残す
~3カ月後に「ドロドロ」~

(洞爺湖町 40代 男性)

昭和52年の噴火を経験していたからか、何とかなるだろうという気持ちがどこかにあったと思います。避難指示が出された後も、うちのホテルでは当時の社長、専務の私、総支配人、ボイラー係、予約の責任者などが、電気を消して、保守要員という形で、ロビーにひっそりと泊りました。

ホテルですから、冷蔵庫や冷凍庫には食料がたくさんあるわけです。2、3日して戻ってきた時のために食糧は持ち出さずにとっておいたほうがいいだろうし、水もタンクにあるから何とかなるさと、のんきに構えていたのです。

結局、電力会社から電気を切りますという連絡が入ってから、3ヶ月後に戻るはめになったのですが、地下室の中は、とてもこの世の物とは思えない巨大なハエがブーンと飛んでいました。冷蔵庫の中もキノコが生え、イモは葉っぱが出て青々としていたし、冷凍ストッカーはドロドロで、「これ何だったんだろう」みたいな状態でした。やっぱり、避難が長期化する可能性があることも考えに入れておくべきだったと思います。

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