山陰地方の大雪(平成22年12月~23年1月)
災害時要援護者の安否確認で、心肺停止状態の高齢者を発見
(安来市 50代 男性 市役所職員)
腰のあたりまで雪に埋もれながら、歩いて役所へ来ました。まずは災害時要援護者(注)の安否確認をすることとなり、民生委員さんに連絡網で電話をかけてもらいました。電話が通じた場所はいいのですが、そうでない場所へは、雪の中を歩いて回ってもらいました。この地域の民生委員は、お年寄りが多いので、大変だったと思います。災害時要援護者は約3000人いますから、どうしても行けない場所もあったようで、次の日までかかりました。
一軒だけ「電気がついているが、新聞が溜まっている」という一人暮らしのかたがいました。パトカー等で向かったところ、家の中で倒れており、すでに心肺停止状態。その後、米子市の病院に向かいましたが、渋滞が尋常でない。1時間くらいかかり搬送されました。残念ながら亡くなられたのですが、もし安否確認をしていなかったら、雪の状態が峠を越え、普通に生活ができるようになってからの発見になったと思います。安否確認の重要性を認識しました。
(注)災害時要援護者:一般的に高齢者、障がい者、外国人、乳幼児、妊婦等、災害時に一人で避難が難しいかたのこと。