「装備や訓練に活かされた過去の教訓」

山陰地方の大雪(平成22年12月~23年1月)

装備や訓練に活かされた過去の教訓
~全員一丸となって早期送電を実施~

(松江市 40代 男性 電力会社社員)

以前起きた災害をきっかけに、各営業所ではスノーシュー(注)などを準備するとともに、雪道に対する知識を蓄えていたことが、今回の雪害で活かせたと思います。また、折れた電柱からの送電など、応急復旧の教育を普段からやっていたことで、復旧レベルが向上していました。このことにより、復旧作業は迅速かつ安全にできたと思います。

私は、12月31日の夜に要請を受け、正月早々、帰省していた大田市から松江の営業所に出社しました。大田市は雪が全く無かったため、松江市内の積雪状況には大変驚きました。自家用車で営業所に向かいましたが、渋滞のため営業所に辿り着くまで相当の時間を要する中、途中で立ち往生してしまうのではないかという不安と、何としてでも営業所に向かいたいという思いでした。

営業所に到着後は支援班として、社員たちの食事や宿舎の手配、営業所の除雪作業などを行なっていました。雪は日が経つにつれ重みを増します。それを運んだり、置いておくスペースを確保するのが大変でした。また、応援で集まってくる方々のために、普段の災害とは違い、立体駐車場を探したり、現地でオーバーヒートした復旧車両を引き取りに行くことも仕事でした。全員が一丸となり、1分1秒でも早く電気を繋げたいという思いがあったから、この雪害を乗り越えられたのだと思います。

(注)スノーシュー:靴につけ雪上を歩くための道具。日本のかんじきに似ているが、かんじきほど潜らず歩きやすい。

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